介護保険法改正とNPO(田中尚輝講演録)

生活支援コーディネーター研修会(市民協主催)にて、市民協専務理事の田中尚輝が講演用に用意したレジュメからの抜粋です。

 

下記のicon_pdfPDFファイルからも内容をお読みいただけます(ダウンロードに時間がかかる場合があります)。

 

本文

介護保険法改正とNPO

1.改正介護保険法の原理

2.介護保険改正はチャンスだ

3.「公共善」を実現する

4.NPOの主体強化が急務

5.必要なサービスの種類

6.制度支える「公共善」

7.フロー(三味)の活動を創造しよう

 

 

 

 

介護保険法改正とNPOの役割
≪市民協主催 コーディネーター研修会の講演から≫

 

NPO法人市民福祉団体全国協議会 専務理事 田中尚輝

 

 二〇一五年から介護保険制度が変わるということの意味と、市民活動、ボランティア活動がそれに対してどういう対応をしなければいけないのかということについて述べます。

 

改正介護保険法の原理
 まず、今回の改正の意味は何でしょうか。まず、大前提として、人間は非常に忘れっぽいのですが、特に制度の節目節目を、行政側はあまり節目でないような見せ方をしたりするものですから、節目じゃないみたいに思ってきてる面があるのですが、大きな節目がいくつかあります。

 日本の福祉は、行政が福祉サービスをするものでした。社会福祉協議会(社協)という民間団体がやってたじゃないかと思っている人もいます。社協は社会福祉法人であり、行政がやる通りのことしかやらないっていう約束事の上で、一部事業が委託されているだけであって、基本的に行政しかできなかったのです。なぜならば、一般市民は「下々」として位置付けられ、福祉とか人にサービスをするという立派なことをできる存在ではなかったのです。下々はは飯を食べ、遊び、人の悪口言ったり、時々人殺ししたりする存在との庶民であって、人に対して福祉のサービスするのは、「上々」しかないという時代が最近まであったのです。二〇〇〇年の三月末までです。

 こうした「措置」の時代には、福祉のサービスするのはお役所に頼みに行って、そこで「処分」=決定されて、措置されるというのが最近までの状況でした。下々は福祉や介護をされる立場でして、二〇〇〇年四月一日の介護保険が始まってから、ようやく民間事業者であるとか、NPOがサービスをできる対象になったのです。それは、介護保険料を払うこととのバーターだったのです。それが、一五年間たち、大きく変わるのです。つまり、厚生省の文書でいいますと、「住民が住民をサービスする」ということに変えるのです。だから、介護保険事業者、国が認めた、行政側が認めた介護保険事業者がサービスをする介護保険事業から、軽度者に関していえば、「住民が住民を支える、助ける」方向へ大きく転換するのです。軽度者でない人々にはこれまで通りの制度が残ります。法律の施行は二〇一五年度からですが、三年間は猶予期間がありますが、基本的に法律の改正はこういうことです。

 ということは「下々」から考えると、福祉や介護の「お客さん」=対象者だったのですが、サービスをする側、主体へ変わるっていうのが今回の法律の変わり方なんです。そこで、二つ見方があるのです。

 一つの立場は、厚生労働省は介護保は料をとり、消費税も上げているのに、サービス全体を経済的、効率的にやるのはおかしいという立場があります。また、自分たちのやるべきことを国民の側へ押し付けてるんだから、けしからんではないか、ということです。他の一つは、客観状況、人口構成や財政状況を考えると、政権をどこの政党が取っても、そんなに大きな差が出てこないのではないか。
それで、日本の市民は「お客さん」であっていいのでしょうか、「主体」に切り替わるべく、この介護保険改正を活用するのかどうかがわれわれに問われているわけです。

 

介護保険改正はチャンスだ
 私の個人的な意見は、「ここは大いにこの変化、行政側の変化とわれわれが考える市民が参加する、市民が主体となる福祉の実行ができるチャンスと考えて、福祉を担う主体としての市民を初めてここで登場させる」ということにしていこう、と考えているわけです。そういう前提で、ものごとを組み立てたほうが、お互いに幸せになれるのではないかというふうに私は考えているわけです。

 今回の改正は、これまでとは全く別個の原理なのです。例えば、日本でいうと、岡村重夫という非常に優れた学者が居て、大阪市大の教授だった人(二〇〇一年没)の見解が参考になります。岡村先生は社会福祉協議会の理論的バックボーンであったり、市民参加の福祉について発言したのですが、彼は法律的な意味での福祉と自主的な福祉を分類し、自主的、勝手に作る福祉を分けて論じて、自主的な福祉がどれだけ豊かになるかということが本当の福祉の水準を表すということを述べています。

 岡村先生の論より有名なのは、「補完性の原理」、つまり、自分たちでできることは自分たちでしてしまおう。自分たちでできないことだけを役所にやってもらおうという立場です。これを、あまり補完性の議論を批判する人はいないです。なにしろ、行政側が大いに責任持って福祉をやるべきだという論が日本の中では非常に強くありました。

 しかし、もともとお互い隣近所で助け合えることがあったら、そういう隣近所の活動が現実にあるし、活用すればよいのではありませんか。哲学者の内山節がJALが墜落が墜落した近くの群馬県上野村に住んでるのですが、そこはお米ができない、過疎地なのです。そこでは、ダイコンやこんにゃくとかしいたけなどの低エネルギーのものしか採れないのですが、採れたら近所へ配るんのです。その配達に内山さんは自分の車をボランティアとして提供するわけです。そして、配り終わったかと思ったら、また一カ月後ぐらいに配るのです。収穫物の半分ぐらいをあっちゃこっちゃに配ってるわけです。それは、谷あいなものですから、日光が当たる加減によって、自分のところでは、例えばダイコンができるけどもゴボウができないとか、そういうことがあって、自分の所がきたのを半分ぐらいお渡しする、それでまた別の人が作った物の半分が返ってくるのを七往復ぐらいを半年ぐらいかけてやると、村の中でできた食べ物が平等に配分されるわけです。

 これが福祉のベースなのです。それを明治七年にできた「恤救規則」以来一五〇年間の日本の福祉制度はお役所がやるものだ、「上々」がやるものだといういう中で、われわれがそれを平気にして生きてきたのです。それが二〇〇〇年の介護保険法から変化があり、今度もう一つ大きな変化が起こるのです。

 

「公共善」を実現する
 さて、具体的に私どもが何をやるかの前に、いくつかのハードルがあるので申し上げておきます。最近政治哲学がだんだん流行してきてるのですが、アメリカからハーバード大学のサンデル教授が来てNHKで「白熱講義」が何回も放映されたりしてますが、福祉の考え方の一番ベースのところに「公共善」という考え方があります。

「公共善」の「公共」はいわゆる公共です。「善」は善悪の善です。この公共善っていうのは、人類が生まれて以来、人類の社会構成がある中で、お互いがお互いを助け合おうという考え方があり、それが実行されていたのです。近代社会になって、その中の福祉だけが取りだされて国家によって」制度化されるということになってきたのです。われわれ自身の日常生活の中に「公共善」という考え方と生活スタイルが遺伝的に、DNAに組みこまれているのです。このことを介護保険改正の中で原点に戻って考えてみよう、ということなのです。
ところがいろいろ問題があります。例えば、私はきれいごとを言うのはいいけれども、「今の政治の水準は一体何だ」、と。税金を必要もないところに使って、福祉とか介護のほうの使えるお金を少なくしていることは許せないという意見。政治の水準が本当に低いです。それに対する怒りというのは、一般の庶民の人は持っています。にもかかわらず、そこで決めたことを私どもはやっていかざるを得ない。ここに二律背反があります。

 政治が悪いといっても、皆さんが今の自民党、公明党を与党にしたのですから、われわれがそういう政府を作ったんだから、それを認めざるを得ないうこともリアリティーがある判断です。その二律背反の中で私どもはいろいろやっていくんだと思います。

 それから、行政、特に基礎自治体の、特に介護とか福祉の担当窓口の能力が極めて落ちてます。これは、二〇〇〇年までの措置の時代には、市民が市役所の窓口へ行って、「こんな人がいるんで何とかしてくれ」と言ったら、何とかせざるを得なかったのです。「上々」しか福祉はできなかったのですから、「下々」は文句を言うだけです。市民が文句をつけたら「上々」は何とか処理しなければいけなかったわけです。

 ところが、介護保険制度が入ってから、介護保険事業者が出てきて、特に地域包括支援センターができてから役所は、「地域包括支援センターへ行ってください」と言って、電話番号教えるくらいのことで、あとは何にもしていないのです。一四~一五年もこの状況が続いてますから、今の担当者はよくわかっていない人が多いのです。昨日、私は佐賀市に居たのですが、佐賀のNPOの人が言ってましたけども、佐賀市役所に行って「制度が変わるようだから、私どももちゃんとやることやろうと思ってるので、どうやったらいいんですか」と相談に行ったのです。そうしたら、窓口の人がどう言ったか。「三年間は、今までどおりですから、まあ心配しないで、今までどおりやっておいてください」と返事がきたわけです。

 多くの自治体がこういう状況でしょう。いや、「三年間は今までどおりですから」、ということでその後は言わないのです。私たちは、その裏側を読まなければいけない。三年間のうちに、その答えてくれた役人は他の部署へ行くのです。三年間の時間幅を持たせて、現在の担当者は逃げられるようにしてあるのです。私は、そのように逃げるとその後が大変になると思います。その後の現場は大混乱することになるでしょう。そんなふうにさせはよくないです。

 NPOの場合には大体平均すると一五年ぐらい前からはやっています。役場の人は長くて三年間です。一五年間やってたNPOの側が市役所の担当者に教えてあげなくてはならないのです。自治体職員よりも、NPOのほうが経験があるのです。役人が「上々」で、われわれが「下々」じゃないのです。対等です。自治体の担当職員は、地域のボランティア団体がどこあって、NPOを作るのにどんな苦労をしてるのかなどということは知りません。NPOの方が知っています。ですから、NPOは「われわれは地域社会の中でこういうふうにするから一緒にやりましょうね」と、言って自治体と仲良くやってください。そして、サービスの水準を上げるのは自治体の責任じゃなく、NPO側の責任です、われわれがサービスを行い、サービスを受ける側になるんですから、われわれが当事者なのです。役所の窓口にいる若い三〇歳、四〇歳の人が当事者になるのは三〇年か四〇年後なです。

 

NPOの主体強化が急務
 そして、心配なことのもう一つは、われわれボランティア団体とかNPOの力量の不足です。決定的に不足してます。

  まず、量的に不足してます。皆さんの自治体の要支援一、二の人の数は大体分かってますよね。その人たちに対して、介護保険事業でサービスをするのはサービスの量とか何をするかが分かってるから分りやすいのです。ところが、インフォーマルなサービスをするということで、量的に一〇〇人の応援が欲しい要支援一、二の人が居て、ボランティア、NPOのサービスが、この一〇〇人に対してでき何がどのようできるか、が問われているわけです。「ホームヘルプサービスはできるよ」「食事は大丈夫ですか」「移動サービスはどうですか」、こういうふうに考えていくと、まず量的に足りない。そこをどう作るのか。

  このことは、コーディネーターの役割の大きな一つです。足りないサービスを早く、明日からでもどんどん作っていくようにしていかなければならない。移動サービスも食事もホームヘルプサービスもいろんな情報提供してくれるメンバーがいますから、ぜひご活用してください。量が足りません。

 それから質が足りないんですね。その質の中で最も、全国回って困るのは、ネットワークの弱さです。ネットワークが足りません。皆さんの住んでいる、活動されてる自治体の中の福祉系、介護系のNPOのネットワークがありますか? 「もう既にあるよって」いうところは手挙げてもらえますか。五分の一ぐらいですね。五分の四のとこはネットワークがないのです。というのは、「自分がやってる団体が忙しくて大変なんで、他の団体と話してる暇などない」というのが実情だと思います。それは分かるんですが、これからは駄目なんです。ネットワークを作って足りないサービスについては作っていくし、それから相互に補完し合ってサービスをしていくっていうことをしていかなければならないのです。ぜひサービスの量と、それからネットワークの形成は自分たちのボランティア活動、それからNPO活動で重要ですので、ぜひ手を付けてください。

 これを具体論でいうと、皆さんの団体にその担当者を、メンバーの会員の中の有力な人を担当者で貼り付けてください。代表者がやるのはまず無理ですから、ナンバー2あたりを、地域をネットワークしたり、他の団体を作るお手伝いをする人を作ってください。その人は自分の団体の活動からちょっと手を引いていいという形の時間的余裕をできるようにしてください。理事会や会員の中にも「この人は他のことしかしない、だけど給料はわが団体からだす」という了解をもらってください。そうしないと、うまくここのところは乗り越えられないと思います。

 

必要なサービスの種類
 そして、具体的に話に入っていきますが、どういうサービスを提供するのかということですが、既にここにいらっしゃる方はいろんなサービスを自分の団体でされていると思います。

 自分の団体ですべてのサービスをすることはありません。例えば食事はやってないから、食事団体にネットワークでお願いをすればいいわけだし、移動サービスやってないところは移動サービスの団体にお願いをするというやり方をとればよいわけです。

 インフォーマルなサービスでいくつサービス内容がいるのかを整理すると、市民協では5+1と言ってるんですが、①インフォーマルな介護サービス、それから②食事サービス、③移動サービス、④コミュニティーカフェ、居場所、⑤生活支援(便利屋)、この五つがあるかどうかです。チェックしてください。自分の所はこれこれこれ、三つあるけども、あと二つはない。二つなければ、自分の所で作るのか、ないしはそのことをやってるところとネットワークをするのかということを考えます。かつ、こちらに利用者の量がありますから、それとの関係性でどうするのかを考えてください。プラス1は医療です。死亡診断書を書いてもらわなくちゃ家で死ねませんので、お医者さんとは絶対に連携が必要ですので、日常的に夜中来てくれるお医者さんを作っておく。

 この五つのサービスを自分の団体はどうしているのかをチェックする、自分の地域のネットワークでそれをチェックすることが必要です。足りない所はたくさんあると思いますので、すぐ手を付けてください。

 つまり、われわれは「下々」ではなくて、しかし、「上々」にもなりませんが、社会の中でまともに扱われる絶好のチャンスが来たわけですから、そこへ浮上するためには、この程度のサービスを自力で作って提供できるようにしておかなければならないということです。このサービスをするために、無償ボランティアがあってもよいのですが、無償ボランティアだけでやる必要性はありません。われわれがやっていた有償ボランティアの価格よりはもうちょっと高い価格が今回の介護保険法改正によって用意されるはずです。

 

制度支える「公共善」
 制度の具体論ですが、具体論で協働を進めるというふうに書きました。「予防給付」からいわゆる「地域支援事業」へ要支援一、二の一五〇万人が移ってくるわけです。何らかの生活不安を抱えている人はトータル八〇〇万人ぐらいの応援が必要な人が居るという分析を厚生労働省はやっています。だから、八〇〇万人に対するサービスの提供をするために協議機関とコーディネーターを置くというのが今度の改革のポイントです。

 協議機関は主に自治体が責任を取ってやりますが、その地域にありますいろんなサービス資源を持つ団体が集まって協議をすることになると思います。そして、生活支援コーディネーターを置きます。これは将来的には、中学校区に一つ置くということになっていますから一万人です。このコーディネーターを置いて、事務所代とか人件費とかいりますが、その試算を厚労省はやっており現状では八〇〇万円を想定しています。だから、水飲みながら、昔のボランティアやるのかって思わないほうがいいと思います。

 それから、サービスをします。お掃除をしたりお話し相手に行ったり、それも細かくはこれから決まるんですけども、そこに対してもサービス料金が出てくる仕組みになってくるのです。逆に、NPOの介護保険事業者を対象にして考えますと、要支援一、二の人を皆さんの所はどれぐらいやってるんですか? お客さんの中で二割以上を要支援一、二のお客さんがいるところは要注意です。介護保険事業からお客さんが居なくなるわけですから。だから、二割減収ということはあり得ないんですが、一割前後減収になります。年間一億円やってたら、一〇〇〇万円無くなるのです。

 一方では。そのお客さんが地域支援事業のほうに来るわけですから、こちらでつかまえることなのです。その準備をしっかりやらないと、法人としての経営上でいえば、成り立たなくなるという構造になります。この前ある団体と話してたら、「私の所は六割居る」というものすごい所もあります。つまり経営も考えなければいけません。

  それで、どうするか。私はこれをチャンスと見て市民が参加できる福祉、それで自治体とも一緒にやれる福祉を、うまくやればそういうふうに転がすことができるというふうに思います。

 この制度ができると、介護保険のように介護保険事業者にケアマネがマネージメントして、これを一時間でやる、三〇分でやるという個別のカリキュラムが細かく作られる世界ではないんです。何を思い出すかと言えばいったら、サッカーが一番近いでしょう。

 

フロー(三昧)の活動を創造しよう
 サッカーの選手はいちいち右へ走れとか、こっちへ蹴れって、監督は遠い所に居るんだから、高校野球みたいに言えません。サッカーの選手一人一人が判断して、得点を挙げるようにしていくのです。

  一一人の選手が離れ離れの中で一体になれるはどういうことでしょうか。この状況を「フロー」状況と言います。今、企業経営のマネージメントのほうにも取り入れられつつあります。日本語的に言うと「三昧」です。気分が高揚して何かに集中して、それで何人かがチーム組んで素晴らしいことが、1人が三人分ぐらいの役割を果たして、五人が居たら一五人ぐらいの役割を果たせるっている三昧の心境です。 
具体例でいいますと、ソニーは、最近全然駄目です。そこを辞めた取締役常務の人が居まして、彼が書いてるんですが、彼はCDやロボットを開発した責任者だった人ですが、その彼が言うには、CD開発したり、ロボットを開発する時にはチームで「フロー」の流れができたと言うのです。それが今や、ソニーには一切ない。だから、偏差値の高い人とアメリカ流のマネージメント論で全部動いてますから、味気がなくなっちゃって、全体としてはどんどん、どんどん企業価値が下がっていきます。

 私どもは今回の改革で、皆さんがいらっしゃる地域地域で関係者全体が集まって、気持ちを一つにして、フロー状況になって、応援しなくちゃいけない人が満足いくような、尊厳を持って生きれるような社会にしていくチャンスに使えればというように私は思っています。

 

 

法人後見団体の組織整備に関する調査・研究事業

平成25年度セーフティネット支援対策等事業費補助金(「社会福祉推進事業分」)

 

NPO法人市民福祉団体全国協議会では、特別の調査・研究プロジェクトチームを組み、厚生労働省「平成25年度社会福祉推進事業」の助成を受け、法人後見の組織体制整備に関する調査を行いました。

郵送によるアンケート調査や全国への訪問調査で分かったことは、後見制度が普及しつつあり成果をあげていること、また、法人後見の必要性と重要性が急速に浮上していることでした。他方、成年後見制度が人の人生を預かることであり、奥深いサービスであること、また、成年後見を実施するためには法人自体の能力を高めなければならないことが分かりました。

ことに、私たちがテーマとして掲げた法人後見についての調査・研究は始まったばかりであり、本研究を皮切りにして内容を深めていかなければならないでしょう。

成年後見は、その事業の性格から見て成年後見が中心にならざるを得ないでしょう。この事業の重要性の割には社会的な支援がないことも本調査・研究でわかったことです。この点も早急に是正していかなければならないでしょう。そして、何よりも市民一人ひとりが生きる権利を大切にするために後見制度を理解するとともに「市民後見人」としてこの世界に飛び込んできて欲しいと思います。そこのとがこの制度を発展・定着させるための最も近道であるからです。そして、このために受け皿としての法人が存在しなければならないと思います。

本研究で果たせなかった課題については、引き続き取り組んでまいります。まずは、本報告書をお読みいただき、ご意見をいただければ幸いです(本調査研究事業の目的 – 報告書より)。 

下記から調査研究報告書をお読みいただくことができます(icon_pdfPDFファイル。サイズが大きいためダウンロードに時間がかかる場合があります)。

 

本文

①事業報告書表紙「はじめに、目次、事業概要」

②第2章 成年後見を実施している団体の整備に関する調査

③第3章 法人後見活動のヒアリング調査

④第4章 研修会 東京テキスト

⑤第4章 研修会 東京パネルディスカッション

⑥第4章 研修会 東京アンケート、チラシ

⑦第4章 研修会 三重テキスト

⑧第4章 研修会 三重パネルディスカッション

⑨第4章 研修会 三重アンケート、チラシ

⑩第5章 本調査事業のまとめと提言

 本件事業の実施にあたってアンケート調査にご協力と研修会にご参加いただいた全国の団体には厚く御礼申し上げます。また訪問調査にもご協力いただきました下記の団体には重ねて御礼申し上げます。

NPO法人くしろ市民後見センター(北海道釧路市)

NPO法人成年後見なのはな(千葉県千葉市)

NPO法人よこはま成年後見センターつばさ(神奈川県横浜市)

NPO法人ライフデザインセンター(長野県長野市)

NPO法人知多地域成年後見センター(愛知県知多市)

NPO法人あさがお(滋賀県大津市)

NPO法人ユニバーサル・ケア(京都府京都市)

一般社団法人北九州成年後見センターみると(福岡県北九州市)

 

市民参加による生活支援サービスを活用した地域包括ケアを推進する体制の整備に関する調査研究事業(平成25年度厚労省)

平成25年度高齢者保健福祉施策の推進に寄与する調査研究事業

事業No.17 地域包括ケアシステムを構築していく上で必要な互助の取組等に関する調査研究事業

  平成25年度老人保健健康増進等事業当初募集採択事業一覧(厚生労働省のHP)

 

地域包括ケアを推進していくためには、在宅における介護や医療だけでなく、地域での生活を支える「生活支援」を介護や医療との連携の下に提供できる整備をしていくことが必要である。

生活支援は、単に生活に必要な機能を補完して提供するだけでなく、地域における生活を支援するという観点から、地域における人間関係を基盤として、住民参加・市民参加の場でもある共助の仕組みを広げていくことが期待される。

このようなインフォーマルな支援が地域包括ケアに参加する拠点として、25年度予算案の中で「地域支え合いセンター」整備事業が示されているが、質の高い支援力を持ち、地域ネットワークへの参加や連携を図るなど、ソフト面の充実が必要である。

本調査研究事業では、「地域支え合いセンター」を念頭に置き、そこで行われることが期待される市民参加による生活支援について、効果的な支援を地域に提供し、また地域包括ケアの下に連携を確立していくための課題と解決方法を明らかにすることを目的とする。また、その成果を活かし、NPO活動や市民参加活動を行っている団体のリーダーやコーディネーターを対象とした研修を開発・実施し、その普及・啓発を行う(本調査研究事業の目的 – 報告書より)。 

下記から調査研究報告書をお読みいただくことができます(icon_pdfPDFファイル。サイズが大きいためダウンロードに時間がかかる場合があります)。

 

本文

①事業報告書「表紙、はじめに、目次」

②第1章 本調査研究事業の概要

③第2章 市民参加による「地域を支える生活支援サービスに関する調査」報告

④第3章 生活支援を実施している成功事例に関する調査報告

⑤第4章 研修会報告「市民参加による生活支援サービスコーディネーター養成研修」

⑥第5章 本調査研究事業のまとめ

資料集

⑦資料集(表紙、スケジュール表、アンケート調査票)

⑧コーディネーター研修会(チラシ、開催要綱、テキスト表紙、プログラム)

⑨セッション1 市民活動とは 田中 尚輝

⑩セッション2 「地域包括ケアシステムの実現の構築」

⑪セッション3-1 生活支援サービスとは 平野覚治氏

⑫セッション3-2 ホームヘルプサービスとは 田中将太氏

⑬セッション3-3 移動サービスとは 柿久保浩次氏

⑭セッション3-4 食事サービスとは 坂田朱美氏

⑮セッション3-5 居場所とは 隅田 耕史氏

⑯セッション3-6 生活支援サービスから新しいサービスをつくる 山田健一郎氏

⑰セッション4 コーディネーション機能の理解 中島智人

⑱セッション5 ネットワークの作り方 清水洋行氏、菅野忠雄氏

⑲セッション6 ワークショップ 進行 清水洋行氏、中島智人氏

本件事業の実施にあたってアンケート調査にご協力と研修会にご参加いただいた全国の団体には厚く御礼申し上げます。また訪問調査にもご協力いただきました下記の団体には重ねて御礼申し上げます。

食事サービスネットワークみやぎ(宮城県仙台市)

特定非営利活動法人グループゆうゆう(宮城県仙台市)

特定非営利活動法人あかねグループ(宮城県仙台市)

特定非営利活動法人まごころサービス福島センター(福島県福島市)

特定非営利活動法人グループたすけあいエプロン(栃木県高根沢町)

認定特定非営利活動法人じゃんけんぽん(群馬県高崎市)

特定非営利活動法人長寿社会を考える会(東京都八王子市)

特定非営利活動法人活き生きネットワーク (静岡県静岡市)

認定特定非営利活動法人たすけあい佐賀(佐賀県佐賀市)